キリスト教と仏教  創始者
キリスト教と仏教では、まるで正反対のことを説いていることが多くあります。
しかし目的は同じところにあります。
一つの山に登るのに、沢から登るか、尾根から登るかの違いのようなことです。宗教として、心の安らぎと、平和を願うことは同じなのですが、例えば、キリスト教では愛を大切にするのに対して仏教では愛してはならないと言っています。
同じ場合もありますが、キリスト教と仏教の代表的なところを比較しながら紹介したいと思います。

キリスト教の創始者
キリストは、ユダヤのベツレヘムにおいて、マリアの子として生まれました。父親はいません。処女懐胎です。
キリストの生誕の年を紀元元年と定めましたので、キリストは西暦元年生まれです。
名をイエスと言いますが、これは、ヘブライ語のヨシュアがギリシャ語化したもので、救世主という意味です。
キリストというのも、ヘブライ語のメシアから来ていますが、救済者という意味です。
ユダヤ教の大工の家に生まれ、洗礼も受けましたが、当時のユダヤ教のあまりにも形式的で単に厳格なだけのことに疑問を抱き、鋭く批判するようになりました。
そのような戒律主義、形式主義を超越する神の愛を強調したのです。
このためユダヤ教の正統派からは反感を持たれることとなり、伝道生活わずか二年で、ゴルゴダの丘の上で十字架の刑に処せられました。

仏教の創始者
紀元前500年ころ、インドのシャーキャ国の王子として生まれました。幼名をシッダッダといいます。
何不自由ない優雅な暮らしをしていたのですが、老・病・死という苦の根本とその解決方法を見だすため、二十九歳で妻子を捨てて出家しました。
最初苦行を中心とする修行をしていましたが、やがて行き詰まりを感じてきました。三十五歳になったとき、中道の考え方により、宇宙の究極の原理に目覚め、悟りを得ました。悟りを得た人すなわち「仏陀」となったのです。
仏陀の教えを仏教と言うのです。
釈迦、釈尊、ゴータマブッダ、仏陀などとも呼ばれますが、釈迦というのは出身地シャーキャから来ています。
釈尊というのは、釈迦族出身の聖者という意味の、釈迦牟尼世尊の略称です。
ゴータマは彼の氏です。ブッダは、梵語のBuddhaで、悟った人の意です。
これを漢字にした仏陀は梵語のBuddhaの音訳で、悟った人の意です。
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